家庭でご飯を炊いて残ってしまった場合、どのように対処しているでしょうか。
私の家では、毎朝2合炊き上がるようにタイマーで設定されているのですが、朝だけでは食べきれずに少し残ります。
この場合、当日中に食べきってしまえるならば冷ましてから冷蔵保存、食べきれない場合は冷凍保存をします。
炊飯器の保温機能では、ご飯が固くなったり、黄ばんだりしておいしくなくなる、そういう印象を持ちます。
ここでは、そんなご飯の美味しいさを保つ方法をまとめてみました。
ご飯の黄ばみの正体。
ご飯の黄ばみは、ご飯の旨み成分である糖とたんぱく質に含まれるアミノ酸が反応して変質することによって起こります。
これは、色が変わるだけでなく、旨み成分が変質するので味も落ちてしまいます。
そして、黄ばみが起こりやすいのは、炊飯器の保存温度である70度くらいで起こりやすい現象です。
それではやはり冷蔵あるいは冷凍するのが美味しさを保つには良いのでしょうか。
冷蔵保存。
まず、ご飯を冷蔵するとどういうことが起こるのか見ていきましょう。
ご飯を炊くことによってβデンプンがα化するのですが、冷蔵することによってこれが再びβ化して元に戻り、水分が蒸発します。つまり、パサパサになります。
ご飯のデンプンが最も老化しやすいのは0度で、冷蔵庫の温度は3度~5度です。
このように老化しやすい温度下で保存することになり、冷蔵庫では老化が進みやすいのです。
冷凍保存。
それでは、冷凍保存の場合はどうでしょうか。
冷凍庫の温度はマイナス18度以下で保存できるようになっていて、デンプンがα化された状態に近く、保存に適しています。
つまり、ご飯は炊きたての状態でラップに包み冷凍保存が適していると言えます。
さらに、ラップに包む時はなるべく平らにすることによって、早く中まで凍り、そして解凍時にもムラなく解凍することができるようになります。
そしてさらに、冷凍時にアルミトレイなどに乗せて冷凍することでデンプンが最も老化しやすいのは0度をすばやく通過することができます。
最近の炊飯器。
しかし、最近ではハイテク炊飯器も開発されています。
驚きの40時間保温炊飯器 NP-WT10-BZたとえば、この炊飯器は40時間保温してもご飯が黄ばむことはないとうたわれています。
製品詳細をみると
人工知能AIとうるおいセンサーが釜内のごはん量を推測し、季節に関係なく最適な保温温度にコントロール。
というように書かれています。おそらく保温温度を調節することによって、前述した黄ばみが起こりやすい温度帯から遠ざけるような工夫がされていると思われます。
これならば、ご飯の保存にはある程度適していると考えて良さそうです。
如何でしたでしょうか。
保温、冷蔵、冷凍について、それぞれご飯の美味しさとの関係を比較してまとめてみました。
ここでは、ご飯の美味しさを保つには、長期保存では冷凍保存が優位であること、冷蔵保存があまりよくないことがわかりました。
また、現代ならではのハイテク技術によって、ご飯の美味しさを維持しながら保温時間を延ばす取り組みも成され、短期的な保存には炊飯器の保温でもまかなえることが分かりました。
皆さんの生活にあった美味しいご飯の保存方法を選択して下さいね。