野菜や果物が冷蔵庫の中で変色してしまったり、しんなりとしてしまって使用できなかったなど、経験はないでしょうか。
物によっては2~3日で使えるかどうか怪しい姿に変貌してしまい、はやく消費しなければと、偏った献立・偏った栄養の食生活にはなっていないでしょうか。
野菜や果物には、おいしさをより長持ちさせる保存方法がありますので、これを紹介していきたいと思います。
その前に1点、前回記事にも書きましたが、保存の基本として、野菜ごとの適温があることを把握しておきましょう。
適切な温度
野菜や果物は、種類ごとにそれぞれ保存に適した温度が異なります。
これは一例ですが、にんじんの適温は0~5℃なので、冷蔵室でも野菜室でも保存できます。
一方で、トマトの適温は7℃くらいなので、野菜室へ保存します。
このように、種類ごとに適切な温度があり、冷蔵庫内でも保存場所が異なるケースがあります。
詳しくは「野菜の保存方法。冷蔵庫に入れる?入れない?」を参照下さい。
これを踏まえた上でさらに日持ちさせるコツを紹介していきたいと思います。
日持ちさせるコツ
適切な温度で保存できたら、次に考えるべきことは、野菜や果物の育ち方です。
どのようにその野菜・果物は成長してきたのでしょうか。
例えば、バナナは吊るされている状態で成長していきます。
土の上で寝そべって生えているわけではありませんので、テーブルの上やキッチンの片隅で寝かせることは保存の面で良くありません。
それどころか、バナナ側面の接触部分が黒ずみ、傷みが進行してしまいます。
そこで、日持ちさせるために、バナナを吊るして保存できる「バナナスタンド」というものが存在します。
房の根元を引っ掛けて吊るし、風通しの良いところで保存することで、バナナの育ってきた環境に適合させます。
また、キャベツを丸ごと保存する時に、乱暴に野菜室に転がしてはいないでしょうか。
注意して頂きたいのはやはり成長過程です。
芯が上を向いて畑で育っているわけではないので、きちんと芯側を下に向けて保存するようにしましょう。
関連して、水分管理も必要です。
例えば、ほうれん草等の葉物野菜は、水分をたっぷり吸って成長していますので、保存の時も水分を与えておくことで日持ちします。
そこで、新聞紙などを霧吹きで湿らせてからほうれん草を包み、根元を下向きに立てて保存します。
傷み易い野菜や果物ですが、少しの工夫をすることで、新鮮な状態を保ち、日持ちさせることができます。