料理を始めて間もない頃、味見することを忘れていたり、あるいは大丈夫だろうと安易に考え、味見をせずにそのまま食卓へ料理を並べたりはしてはいなかったでしょうか。
料理を作る過程において、味見をすることはとても大切です。
まったく味見をしないのは当然良くありませんが、頻繁に味見をすることも良くありません。
皆さん、味見をどのような基準でおこなっているでしょうか。
味覚の法則
味覚には法則があります。
まず第一に味覚は先に食べたものに大きく影響します。
例えば、ケーキの後にオレンジを食べるととても酸っぱく感じたり、レモンの後に水を飲むととても甘く感じたりします。
次に、味覚は温度に大きく影響します。
冷えたコーラに比べて、ぬるくなったコーラはとても甘く感じたり、逆に熱いコーヒーに比べて、冷えたコーヒーは砂糖を多く加えないと甘く感じません。これは冷えると甘みを感じにくくなるためです。
このように、味覚は先に食べたものや温度に大きく影響するのです。
また、短時間に何度も味見を繰り返すことで、味に慣れてしまい味覚が鈍ってしまうこともあります。
そんな時には、水でうがいをするのが良いです。
料理への応用
- 煮物料理では小皿などへ移して適温にしてから味見をします。こうすることで、温度からの影響を受け難くなります。
- 汁物は1口ほど飲んでみて、丁度良い味であれば、全部飲むと辛くなるので、少し薄めます。
- 酢の物など酸味は舌の両側で感じるので、舌先で舐めるのではなく、口のなかに含んで味見をします。
最初はレシピの分量を参考にして味を覚えることも大切です。しかし、同時に味見をする習慣をつけていきましょう。
レシピ通りの分量で調味料を使用していたとしても、それぞれのご家庭で使用する鍋や調味料の種類そして温度さらには味覚による違いで美味しさの感じ方が異なってくると思います。
ここではもう1つ、調味料について取り上げたいと思います。
調味料の味見
ご家庭にある調味料単体を味見したことはあるでしょうか。
酒、砂糖、塩、酢、醤油、味噌、みりんなどなどありますよね。
もし、味見したことがなければ是非してみてください。意外と思っていた味より辛かった、甘かったなどあると思います。
調味料の味が分かることで、今回はレシピよりも分量を増やしてみよう、減らしてみようなどアレンジできるようになると思います。ただし、増やす場合は注意してください。料理の味付けは引き算ができません。
また調味料自体を味見することによって、違う調味料の種類を試してみたくなるかもしれません。
料理への好奇心は料理上達の近道です!
まとめ
- 甘みの後の酸味は強く感じ、逆に、酸味の後は甘みを強く感じます。
- 温度が低い場合は高い場合に比べて甘みを弱く感じます。
料理の味見をするときは、味の法則に気をつけてみてください。